美しい映像に酔いしれる。
カメラは終始ユラユラと揺れているため、独特の浮遊感がある。また、それにより、まるで自分がその場にいるかのような感覚を覚える。
◯地球の終わりを描く作品のスケール感
地球の終わりをある一家の家の中にだけ限定して描く。このスケール感の小ささは初めて体験する。
シャマランの「サイン」「ノック」も、ほとんど一家族、家の中で完結する話だが、ニュース映像や周りの人との会話は多少あった。
本作は、本当に一家の話だけに終始している。
しかし、その情報不足さが、かえって映画に集中させる。
◯ジャスティン
未来視の能力がある。
それにより、広告代理店で良い働きをしていた。一方、惑星の接近にいち早く気付き、精神状態が不安定に。
しかしながら、いざ惑星が接近すると元気を取り戻し冷静に振る舞う。
キルスティン・ダンストははまり役か。
未来視が出来るようにも、躁鬱に苦しむようにも、男をゴルフコースへ誘い出してセックスするようにも見える。説得力がある。
◯ジョン
ジャスティンの姉の夫。
うつ状態のジャスティンをよく思わない人物。
冷静に見えたが、惑星の接近に怖がり自殺。
うつを笑うものほど、自分の精神状態が崩れたときに自殺しやすいという良い例である。