マーくんパパ

敦煌のマーくんパパのレビュー・感想・評価

敦煌(1988年製作の映画)
3.5
小説読んだことないが井上靖の名著映画化、10年以上の構想準備経て製作された日中合作の大作。11世紀北頃の北宋時代、科挙試験に失敗した行徳が西夏の女を助けたことで西域への興味を抱き西夏から敦煌に軍に捕えられながら旅するシルクロードロマン。辺境の砂漠の飛び地でありながら東西交流の文化都市であった敦煌への作者の想い、小説『天平の甍』にも通じる仏典遺産を何としても護り残したい当時の人々の執念が感じられる。周辺国との合戦シーンでの人馬物量はこの砂漠地帯によくぞここまでと唸るものの迫力は今一つ、メイン敦煌に至る行程で省略も出来ず中途半端だったかな。それでも現地ロケでのシルクロードの壮大さと過酷さは十分に感じられました。