Ideon

ソドムの市のIdeonのレビュー・感想・評価

ソドムの市(1975年製作の映画)
3.5
 第二次大戦末期の北イタリア、大統領、最高判事、大司教、公爵を名乗る4人のファシストが、美形の少年少女たちをとある屋敷に拉致し、乱交、スカトロ、拷問、3つの地獄に突き落とす…というお話。
 鬼才パゾリーニの代表作にして遺作。戦争末期、敗戦覚悟の狂ったファシストたちが、悪虐の限りを尽くすさまを4部に分けて描いている。3人の元売春婦を語り部として招き、乱交、スカトロ、拷問、それぞれの極致を語らせた後、実行に移していく。何故かボカシもモザイクもない無修正のフィルムに正視に堪えない場面が連続して映し出されるが、劇伴にはエンニオ・モリコーネの優雅な音楽が流れ、このような内容にもかかわらずB級感が感じられない不思議な作品である。
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