随分と子供の時に一度見たっきりで、とにかくモルダーがどんどんやつれていくとゆー事しか記憶になく「何だか気味の悪い映画だなぁ(・_・;」とゆー印象しかなかった本作ですが、ここに登場する「異人たち」の年齢を超え、何ならモルダーの年齢だってとうの昔に超えてしまった今現在の自分が改めて見て抱いた感想はただ一言。
沁みるわぁ〜(T ^ T)
郷愁と悔恨と、猛省を促す世にも奇妙な物語。
言わば大人向けの「オトナ帝国」、いや、敢えてオッサン向けと限定しても良いでしょう。不適切にも程があると言われるかもしれませんが女性がこの話に感銘を受けるとはとても思えない。
男らしい父親とのキャッチボールで得られる「俺も男だ」感。女盛りの母親に初めて意識する「異性」感。
現実のイヤゴトを想起させる妻の存在は「離婚」とゆー形で上手く消去し、代わりに「俺が住んでるマンションって、住人に妖艶な美女がいてしかも俺とその人しか住んでないのはどう考えてもおかしいの件」とゆー、今時の深夜アニメでも「その発想はなかったわー」と歯噛みしそうな内容!
オッサンホイホイでしょっ!どー考えてもっ!
山田太一が書いて大林宣彦が撮ってんすよっ!
どっぷり昭和イズムのマチスモ映画でしょっ!どー考えてもっ!
男だけが。オッサンだけが感じる郷愁。
特定のカテゴリー内だけでの人生の蓄積が、一定量溜まってないとハマらない映画。こりゃ子供には判らんわw
おわり。
蛇足:いやディスってるわけじゃあないんです。沁みたんです確かに。
だから続け様に2周目行ったんですありがとう松竹さん!
だけどね。Kがシャンパン持ってモルダーんトコ訪ねてきたシーンで見るのやめましたorz
だってあの後でアレするでしょ?そーゆー事でしょ?
もうね。辛くって…
1周目では「そんな展開ないわ!」つって大いにツッコミ入れてたんですが、今となっては「家あげろよ!」つってもうね。オッサンならではの悔恨。
特定のカテゴリー内だけでの生活しかしてこなかった報いが驚愕の結末を引き起こしてしまう映画。こりゃ子供には判らんわ(涙)
おわり。
蛇足の蛇足の蛇足:モルダーの両親を演じた鶴ちゃんとフィシス。
この2人、非常に良かったです。
ちょっとカリカチュア過ぎるきらいもありましたがイカニモ江戸っ子て感じが実にハマってた。
こんな2人からね。お前は自慢の息子だなんて言われたらね。そりゃモルダーでなくったって泣きますよ。
「俺ぁそんな事絶対言われねーよなー」とゆーオッサンならではの猛省。
特定のカテゴリー内だけで判った気になってた人生送ってきたもんで大変身につまされる映画。
そこだけはオッサンになっても治らんわw
おわり。
蛇足の蛇足の蛇足の蛇足:「友情出演」て言い回し、最近聞かないですよね。
そーゆーのも懐かしくってオープニングをマジマジと見ていたのですが、そしたらなんとそこに「本多猪四郎」の名がっ!Σ(゚д゚lll)
ただでさえ超豪華「友情出演」者たちがひしめき合い、しかも台詞がなかったりする使われ方もされてる人がいる中で、役者でもない人間がどアップで演技している!
しかもあそこで商売してるって事は、モルダーが鰻屋で会ってる筈だからこの御大も「異人」になったって事でしょっ!!!
これは気が付かなかった!
恐るべし大林宣彦!こりゃオッサンになっても判らんかったわw
おわり。
蛇足の蛇足の蛇足の蛇足の蛇足:永島敏行さんのサイコパス味がたまりませんでした!
モルダーが離婚したからっつって、じゃあ僕アタックします!っつって筋通すみたいなシーンありましたが私コレ、この感覚、全然理解できなかったんですね。
同じ様な話で昔、エリック・クラプトンがジョージ・ハリスンの奥さんを略奪婚した事があったんですがこの2人、死ぬまで友人関係保ってたそうです。ワケワカラン(°_°)
いくらオッサンになってもこの感覚だけは判らん。
で。
そのワケワカランキャラに永島敏行さんの立ち居振る舞いがビッタシハマってた!やっぱこの人ちょっとおかしいキャラ似合いますね!(褒め言葉)「どうかしてた」って自分でも言ってたし!最後助けてくれたし!
そーゆー微妙な機微みたいなモンがオッサンになって漸く判る様になってきたとゆー。
あ!それとモルダーが「うまくいく事を願ってるよ」て言ってた心境もオッサンになって何となく理解できる様になってきたとゆーw
おわり。