Toineの感想文

わたしは目撃者のToineの感想文のレビュー・感想・評価

わたしは目撃者(1970年製作の映画)
3.8
【獲物を狙う瞳が見つめていたもの】
まさか配信されていたとは。嬉しー!
さすがU-NEXTさんです。
前回投稿した感想文がアルジェント監督処女作だったので2作品目も観てみなきゃと思い鑑賞いたしました。

映画開始17分くらいで突如起こるアクロバティックな人身事故の特撮に萌え散らかしました。
やり過ぎてもはやギャグと化したラストカットも記憶にへばり付きます。好みです。
総合評価低めですが人が○ぬ描写の残酷さが唯一無二で素晴らしい!

サブリミナル効果を狙ったかのような繰り返し映る犯人の瞳のどアップ。
「血を吸うカメラ(1960)」のオマージュを感じさせる犯人視点のカメラワーク。
芸術点の高すぎる一点透視図法の構図。
螺旋階段とエレベーター。
墓地のシーンでちらっと映す"DI.DARIO"のお墓。
視覚から脳内に快楽物質が流れ込む。
初期作品らしい初々しさがありながらも遊び心がパンパンに詰め込まれた画角の魅せ方が上手すぎると思いました。

アルジェント監督のジャッロ(こちらの作品はサスペンス寄り?)は数あるジャッロ監督の中でも一線を画しているなと感じます。
上手く言い表わせないけれど、センスが良いです。
イタリア人だからかな?(完全なる偏見)