ソニア

MEMORIESのソニアのネタバレレビュー・内容・結末

MEMORIES(1995年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

AKIRAの大友克洋の短編三作品からなるオムニバス映画
1作目が1番シリアスで徐々にポップになっていく。1作目が1番好き「鬼滅の刃 無限列車編」や「インセプション」のような設定をそれよりも昔にやってのけたという点でさすがとしか言いようがない。BGMと作画、豪華声優陣による非常に贅沢な40分であった。「思い出は逃げ込むところじゃない」

2作目は「シン・ゴジラ」のような雰囲気を感じた。政府の落ち度を認められず、だからと言って解決策も提示できないという情けなさへのフラストレーションを感じる。そう考えるとこの20年で日本はあまり変わってないんだなということも感じて悲しくなる。

3作目は大砲を撃つことが街の経済活動の全てになってしまった社会を描いている。国民一丸となって経済をまわし、ひたすらに大砲を撃つことに集中させる。いつしか大人達は考えるのをやめ、大砲を撃つことに集中する。誰と戦っているのか?なんのために撃つのか?子供は正直だ。こちらもやはり、20年経った今でも当てはまりそうな政治批判が盛り込まれている。

時代を感じさせない作画や、個人的に大好きなSF、スチームパンクな世界観が素晴らしい作品。「AKIRA」を再び観たくなる。
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