キリコ

プレイス・イン・ザ・ハートのキリコのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

冒頭、黒人の少年が銃を握ってるシーンで「これ絶対死ぬやつだ……」と思っていたら案の定死んだので悲しくなってしまった。
序盤はレ・ミゼラブルからの引用があったり、やや説教臭く、どこかで見たことがあるような想定内のストーリーなのだが、中盤以降の怒涛の展開がおもしろかった。

群像劇。登場人物がみないいキャラクターをしていて、各人に愛着が湧く。悪ガキだった息子が竜巻の中家族を心配して家に帰ったり、綿花収穫を必死に手伝ったり、パートナーがいない母をダンスに誘ったり、成長が著しい。ほのぼのしてからKKK登場の落差がエグい。

ラスト3回見て3回泣いてしまった。KKKからの流れで白人しかいない教会を写し、一人ずつパンを口にふくむ流れになったところですでに前シーンで去ったはずの黒人を写し、最後に亡夫と夫を殺した黒人少年が登場する、という流れ、すごい。
善きものも悪しきものも生者も死者も白人も黒人も分け隔てないあの教会が「プレイス・イン・ザ・ハート」という解釈でよいのでしょうか。

ジョン・マルコヴィッチがかっこいい。
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