殺る気なヘンリーシルヴァ

ミッション:インポッシブル2の殺る気なヘンリーシルヴァのレビュー・感想・評価

4.0
ミッションインポッシブルというよりジョンウー映画だけど個人的に同シリーズで1、2位争うぐらいに好き
ちなみに争ってるのは3
次いで1かな

4以降はトムのスタントメイン過ぎの中身がグダグダ過ぎて論外
やってることがスタートからゴールまでが単純でチープだからこそ無駄に小難しくしようと途中で周りくどくしてるし
主人公サイドが間抜けなミスかまし出したり
観客を無視した作りに誰のための作品なんだ?と疑問符
まぁ、トム様のスタント見せつけるための映画というより映像なんだろうけどもはや悪いけど4以降はトムの自己満映像の域を出ていないよね
こっちはもうついてけませんわ


んで今作に話戻すとシリーズの中で特に好きな理由としてそもそも自分が
ジョンウー好きってのもあるけど
今作はキャラの立たせ方から音楽、カメラの使い方
アクションにおいてはリロードや銃を構えるショット、銃撃の仕方にその際の体のバランス、着弾した箇所の損壊、敵の被弾の仕方等アクション構成が緻密に練られていてどこを切り取っても芸術的で
アクションの面で見れば同シリーズの他作品が今作に敵うわけがない

キャラクターにおいても
主人公をヒーローらしく描きつつ誰もが経験する恋に仕事に悩んだり

ヒロインは女性らしく魅力的に見せながらも守られる側としての弱さでなく強い意志と信念を見せつけ

悪党は裏の世界でもビジネスマンとしても残忍に描きつつ人間らしいモロさも見せたりと
作品に登場する人物ってだけでなくてちゃんとその中で生きてるって感じが良き


脚本もイーサンとショーン
同じ女性を好きになったことで互いの恋愛感情を逆手にとって互いを嵌めようと作戦に組み込んだり恋心を軸に各キャラの人間味を見せつつ動いてるのが👍
また、情緒的なストーリーに乗せて繰り出される豪快さとスタイリッシュさを兼ね備えながら情熱的に映し出されるジョンウーアクションと文句なしの面白さ

正直ジョンウーにより主人公が「アクションヒーロー」になっている点については人によって評価が分かれるだろうけど個人的にはシュワちゃんやスタローン等見て育ったアクションヒーロー世代なのでこれが大ウケwww

ラストのイーサンがショーンからナイフ奪ってからの
ショーン「やれよ、刺したきゃさせ!ナイフで死ぬ方があの女の死に方よりよっぽどマシだ!」と観客のフラストレーション高めてからの
ナイフ投げ捨ててショーンを痛めつけにかかるイーサンに
「やったれ!」と見てて身を乗り出してしまうww
近年のアクション映画ならあっさり刺して終わるんだろうけど
リアルに考えれば確かにそんな終わり方だろうけどさ
これは映画だぜ?
非現実的なエンタメを楽しみにきてるんだし楽しませてくれよと近年のアクション映画に物足りなさを感じるからこそこういうエンタメ演出には「そう来なくっちゃ!」と声が出てしまう

やっぱりエンタメって、映画ってこうでなくちゃね
満足度のレベルが違う