ハミングバード

バルジ大作戦のハミングバードのレビュー・感想・評価

バルジ大作戦(1965年製作の映画)
4.0
 第二次世界大戦終戦間際のドイツ軍の大作戦映画。勝利目前の連合軍(アメリカ陸軍)は既に戦闘意欲を失い、前線ながら兵士は完全にだれていた。そこへドイツ軍の優秀な将校へスラー大佐率いる大戦車隊がアメリカの隙を付いて仕掛けてくる。アメリカ軍MPに変装したドイツ軍や、最期にアメリカに対して一矢報いるべく大作戦は見物。そして、へスラーの人間性の問題や、不良アメリカ陸軍軍曹の現地恋人女性への復讐心から大活躍したり、へスラーの忠実な部下はナチスドイツにしては珍しく生き残りを望んだり、アメリカ陸軍の使えない将校が、後半は成長を見せたりと全く飽きさせない作品に仕上がっている。偶発的に起こったナチス親衛隊による『マルメディ米兵捕虜虐殺事件』が、慢心していたアメリカ軍を奮い立たせるきっかけになるなど、アメリカ万歳的な個所は多数見られるが、戦車を扱った戦争映画としては非常によくできた作品。
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