さぃもんす

M★A★S★H マッシュのさぃもんすのレビュー・感想・評価

M★A★S★H マッシュ(1970年製作の映画)
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mashはハリウッド界で初めて『fack』という言葉が使われた映画だそうだ。運ばれてくる負傷兵に手術を施し、休みの日は酒とイタズラに快楽を満たす医師の姿を描いたブラックコメディ。プロローグからのハチャメチャでおバカなノリと、緊急救命室そのものの緊迫感が同じアクセントで描かれているギャップ、この対比のコントラスト。笑いが中心に成っているものの、作りはとてもリアルだった。手術シーンは血なまぐさい程にリアルで、戦争の臨場感があった。戦闘シーンは無いがリアルに戦争を描きながらも、戦争に主眼を置かず、どんな状況でも人間性を忘れずに生きる男達を愉快に描いている。

ブラックコメディとは、倫理的に避けられるタブー(生死・差別・偏見・政治など)についての風刺的な描写や、ネガティブ・グロテスクな内容を含んだジョーク・コメディ・ユーモアを指す言葉である。(wikipedia参考)
笑いと言うのは多かれ少なかれ「タブー(禁忌)」に触れるものなのだ。通常のコメディとの大きな違いは、通常のコメディがプラス要素の笑いであるのに対して、ブラックコメディはマイナス要素の強い笑いであることだ。マイナス面が強いからか不快に思う人も多いが、そういったマイナスを理解した上で楽しむことは、現実と物語とにはっきりとした線を引く上でも大切だし、「笑い」にすることで深刻な問題を誰にでも伝えやすくする効果もある。ただ、日本人は生真面目すぎるため、あまりブラックジョークは受け入れられづらい。
人は誰しも必ずマイナス面を持っている。日本人は洋画の度が過ぎた下ネタが苦手なだけであり、人のマイナス面は大好物だと思う。人の不幸は蜜の味という言葉があるくらいだ。日本にもブラックコメディの作品がもっと増えて欲しい。


レポートめんどくせっ(ㆁᴗㆁ)
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