TaiRa

愛の昼下がりのTaiRaのレビュー・感想・評価

愛の昼下がり(1972年製作の映画)
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綺麗な奥さんもいて、可愛い子供もいる。会計士の仕事も問題ない。通勤電車で本を読む。都会は好きだ。昼食は軽め。街中の女性を見る。独身だった頃は美女を見れば心踊った。今は、好みの女性かどうかも分からない。自分は結婚してるから、もう関係ないんだ。でも女性に目が行く。仕方ないから妄想しよう。誰でも自分に惚れちゃうペンダントがあるとする。そして街中の女性に片っ端から声掛けてモテモテに…。古馴染みの女友だちが訪ねて来た。まだ学生時代みたいにフラフラしてる。頻繁に会うようになった。浮気はしない。浮気はしないぞ…。

中年男のミドルエイジ・クライシスな喜劇。妄想の中ですら女に振られる自信のなさ。タートルネックに拘るのは60年代を引きずってるから。ネクタイは締めない。自由が女に化けて誘惑して来る。ただの不倫映画ではなく、時代の移り変わりを描いた映画。幸せは自由の中にだけある訳じゃない。

クリス・ロックが監督・主演でリメイクした『セックス・アンド・ザ・バディ』ってのもある。先にこっち観てたけど、割と忠実なリメイクだった。
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