ラスト15分。
チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲が全て。
これはずるい。
本気で一度でもクラシック音楽に向き合ったことがある人なら、ラスト15分までに正直何度もいらつくと思います…
それくらい楽団員たちのグダグダはひどい。クスッと笑えるところもあるんだけど、さすがに音楽舐めすぎじゃー！と心の狭い私は何度もキレそうだった。
時代に自らの音楽人生を奪われた天才指揮者の30年間にも及んだ沈黙。
なぜ彼は待ち続けたのか、なぜソリストは彼女でなくてはならなかったのか。
そしてなぜチャイコフスキーを選んだのか。
指揮者、楽団員、ソリスト、それぞれの想いが交差し始まるコンサート。
これが全毛穴が開くほどの最高のカタルシス！！
この15分間の演奏で楽団員たちは過去を語り、全員で同じ未来を見る。全ての答えはここに。でもたった一言もいらない、チャイコフスキーの音楽さえあれば…！
冷静に考えればブランクもあるしあんなグダグダしてたのにいきなりこんな演奏できるはずもないんだけど、そんなことどうでもよくなるくらい圧巻のラストシーン。見せ方がとてもうまくてもうこの15分間は☆5なんかじゃ全然足りない。
スカッと気持ちよく感動します。そしてしばらくはチャイコフスキーしか聞けなくなります。
