大一

オーシャンズ11の大一のレビュー・感想・評価

オーシャンズ11(2001年製作の映画)
3.5
盗むのは金でもなく、女でもなく、男のプライド。

主人公であるオーシャンはセキュリティや爆薬、機械操作などのそれぞれのプロフェッショナルたちを集めラスベガスのカジノ金庫の金を盗もうと計画するが彼の一番の目的はお金ではない。
この映画の中ではラストに向けた伏線がいくつも張られるが、いちばんの伏線はオーシャンがこの計画で手に入れようとするものである。
今回のターゲットとなるカジノの金庫を管理する男ベネディクトはカジノの金も地位も、そしてオーシャンの元妻であるテスさえも所持しており、それら全てが彼のプライド=誇りであった。この映画で描かれるのは刑務所帰りで妻を取られた男オーシャンと、オーシャンがもたないもの全てを手に入れているベネディクトのプライドの対立だと言える。

ミッションインポッシブルのような派手なスタントやアクションはないが、11人それぞれの個性と見せ場があり、難攻不落のカジノ金庫に挑むストーリーは見ていて面白い。本作では一番の相方として脇を固めるブラッドピッドがいい味を出していてチームと作戦をうまくまとめている。マッドデイモンの若者の無茶のようなシーンはハラハラを通り越してイライラするところもあるがジョージクルーニーとの共同場面では親子のような師弟のような空気感が流れ面白い。
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