大一

ある閉ざされた雪の山荘での大一のネタバレレビュー・内容・結末

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

原作は未読で鑑賞。
ダメなわけではないんだけど演出がもうちょっと、、と感じてしまった。話としてはさすが東野圭吾なだけあって綺麗にまとまっている感じがしつつも、肝心の久我はなんで呼ばれたの??オーディションの選考メンバーはそのままなの??ほんとに外部枠で目立ってただけ??それでいてなんで1人だけそんなに頭が冴えてるの??
と探偵役に一番納得がいかなかった。コミカルな演技や、何者かわからない感じの不穏さは自然体を感じたけど、シリアスな解決部分は軽さを感じてしまった。
演出としては2階の俯瞰図を役者を入れながら写す演出はなんだったんだろう。舞台っぽい演出で効果的ではないように思えた。ハートのシーンもいる?不自然だなあに引っ張られてしまった。
あとは井戸のシーン。あそこは登場人物は何を感じてるシーンなんだろう。アオリのカメラワークを使うからてっきり落ちてる物からの視点なのかと思ったら、微妙な表情で終わる。え、落ちてるの?落ちてないの?見えないの??原作はどう描いていたのかも気になる。
いいなと思ったのはやはり物語全体の構造の話。役者という一種の入れ子的な分野をストーリーに含んでいる。登場人物は何かを演じなければいけない、と。それが物語な中核にあり、トリックへと展開、そこからのラストへの繋げ方はパプリカ的な幻想さも感じた。
演技は殺す、生かすよりも、役者は嘘をつくのが仕事。という言葉が一番印象に残る。
演者たちもお見事。トリックに関わる部分も自然に見える。そこがよりトリックの面白みを引き出していた。
犯人の動機はうーん、、と思ってしまった。
大一

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