スローターハウス154

サムサッカーのスローターハウス154のレビュー・感想・評価

サムサッカー(2005年製作の映画)
3.5
2017/6/22 DVD

指しゃぶり癖に悩む主人公。癖を"治す"ため胡散臭い催眠術をかけられたり、ついにはADHDと誤診され投薬治療をする事になるが...
少し説教臭かったかも。でも、優しく赦しを与えてくれるような映画。
人や物事にムヤミに名前を付けて一括りにして単純化させようとする傾向が気にかかる事ってしばしばある。もちろん場合によりけりで良くも悪くも、なんだけどね。
「どうして自分だけこうなっちゃったんだろう?」誰にでもそういう悩みが1つくらいあるんじゃないだろうか。
はやくスッキリと答えを出したい、と気が急いて色々な人に答えを求めても、返ってきた返事はなんだかどれもしっくりこない。
その問題に先入観を持たず、自分の頭やココロで考え直すためには、あるがままの事象を受け止めて一旦答えを先送りにすることが大事なんだろう、難しいことだけど。
誰しもが答えがわからないコトを抱えながら生きているし、その為には何か依存するものが必要なのは仕方ないものだという人間の弱さを優しく受け止めてくれるマイク・ミルズ監督作でした。