真魚八重子

坡州 パジュの真魚八重子のレビュー・感想・評価

坡州 パジュ(2009年製作の映画)
3.9
桜庭一樹さんに以前インタビューしたとき、お好きな韓国映画をお尋ねしたら、本作を挙げられたので、観よう観ようと思って随分経ってしまった。

時間軸が説明なく前後するのと、セリフで感情の説明が一切ないので、雰囲気で察するしかなく、非常に集中力がいる。

ものすごく重要な、とある事件の原因となった出来事が0.5秒くらいのカットしか映らない。0.7秒かもしれないけど、2回回り観て、一回目では何が写ってるか認識できなかった。2回目は、そのあとにどんな事故が起きるかを知っているから、そのカットがやっと見えた感じ。年寄に優しくない映画。

あと、火傷を巡るとある偶然があって、それがイ・ソンギュンのトラウマになっているんだけれど、偶然に説明がないので、逆に何か関連があるのか必死で探してしまった。

でもやりきれない、とても切ない物語でそれは良かった。クリスチャンだと、より罰を受けるという感覚が迫ってくるのかもしれない。
真魚八重子

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