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シャッター アイランドのkazeのネタバレレビュー・内容・結末

シャッター アイランド(2009年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ディカプリオ出演作マラソンしてて鑑賞
以外そういう視点注意

なんかこうフヤッとグチャグチャそうで手触りがはっきりしており底に密度と鈍い重さがある感じが非常に好きでした
そして端正というより単純
脳の話というより、底に流れる、死!暴力!戦!理不尽!みたいなのがときおりゴリッと見えるスコセッシぽさ
イメージしてた不気味さ、怖さは無く、ずっと地味にじわりじわり永遠に底を這うような鬱さはバスケットボールダイアリーズのが上
むしろ死体や傷、鮮血が鮮やかな感じで出てくるのがホラーぽいビジュの華やかさがある
昔の安いホラーディカプリオ(クリッター3)が好きなので画面が血糊まみれで嬉しかったです
そう、王道というよりはなんかTwitterとかで好まれそうな悪趣味なエンタメホラー感!?ある雰囲気が良いです あと謎の豪奢で優美な感じ ホコリ臭い優雅さと奇怪さと血の匂いとポップコーンの匂いみたいなのが混じった変な雰囲気の映画でした
こまけ〜〜〜話の難しさはディパーテッドのが上でした

見終わってからスコセッシと気づきました。
納得!
インセプションからノーランを抜いたディカプリオって感じです(?)(こっちのが先)
どんでんがえされてそうでどんでんがえしてない、謎のまま終わるでもなく最初からうわあってな現実を冷たくそのまんま無加工でズドンと置いて見せてきてるから、表面は何がなんだかわかんなくなるのがスコセッシディカプリオぽい
ゾクゾクする〜^^
狂ったり死んで終わりじゃなくて、内面が色々グチャグチャになってても、そのまんま生きてるのが逆説的にしぶとい生命力を感じていいですね
個人的に、あのあと全部忘れてまたロボトミー手術は拒否してほしい


ディカプリオは、わかりやすい癇癪演技と併せて、唯我独尊ナチュラルな奇行の演技が光る男だと思うのですが、(思考が読めないせいで、予定調和ストーリー性破壊神)
インセプションと比べると、
本作では奇行感が味わえて嬉しかったです。こまめにキレ散らかしてたし

マッチでタバコの火つけてもらうシーンと、終盤の奥さんがおかしくなってすがりついたディカプリオの胸元をムニャムニャやるシーンが好きです。
あと牢屋で何本もマッチつけるとこ

アビエイターがとても好きだったので、内面のエネルギー値の高さと方向性がどうにかなって、外の世界とあれこれ乖離しゆくディカプリオが、狂ってんのはどっちだ(問いかけ、正解はない)的にそのまんま我を通す綱渡り人生みたいな目でみてしまいました
ので 謎は謎のままでもう何回か見て噛み締めます。
(性癖がスコセッシぽいしこまかいとこは謎のまま放置派なので話難解ではなかったです)

来月の新作に備えて鍛えようと思ってたのでよかったです!
ていうか好き好んで精神が極まっちゃった系役ばっかやってるディカプリオがいちばん怖いですよね
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