ロールシャッハ

シャッター アイランドのロールシャッハのレビュー・感想・評価

シャッター アイランド(2009年製作の映画)
3.8
モンスターのまま死ぬか?善人のまま死ぬか?

何度も観てるが、あらためて鑑賞しました。
どんでん返しで面白いという印象でしたが、見返して、さまざま発見するものがありました。

今作はマーティン・スコセッシ監督が本格的なミステリーに初挑戦した「戦争帰還兵の悲劇」の物語

ざっくりまとめた5つの罪悪感
①ダッハウの虐殺(1945年にダッハウ強制収容所の職員および戦争捕虜に対する虐殺)
②戦争後遺症PTSDによるアルコール依存症
③妻が家に放火し、湖畔へ引っ越す
④妻を放置して三人の子供を死なせる
⑤死にたいと懇願する妻を殺す
⑥現実を認めず暴力的な患者

ロールプレイ治療(認知行動療法)はよくあること。
ここまで大掛かりなことはしないが、「これは医学界の強硬派と穏健派の戦いで…」と言っていたが、実験的な島なのかな。
C棟は暴力的な患者を収容しておく、人体実験用の患者で貴重な研究材料っぽい。

2週間前にジョージ・ノイスをボコボコにして、危険な患者としてテディのロボトミー手術が提案されたのだろう。

治療は意味があったが、正気に戻されたテディは過去の罪に向き合わなければならない。
テディは自ら望んで灯台へ行ってしまった。
原作では最後のセリフがないらしいが、あったほうがいいと思った。さすがスコセッシ!
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