このレビューはネタバレを含みます
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の
制作資金の調達が難航したため、この映画が撮られたらしい。
オチが分かりそうで分からなかった。
細かい伏線がいくつもあって、もう一度
観たくなる。
結末は感動的。
主人公テディことエドワード・ダニエルズの本名は、アンドリュー・レディス。
エドワードとレイチェルという名前は、
自分自身と妻の名前のアナグラム。
本当の名前 Andrew Laeddis
(アンドリュー・レディス)
妄想の名前 Edward Daniels
(エドワード・ダニエルズ)
本当の名前 Dolores Chanal
(ドロレス・チャナル)
妄想の名前 Rachel Solando
(レイチェル・ソランドー)
心身を病んでいたドロレスは3人の子供を溺死させてしまう。悲嘆にくれるアンドリューは妻を殺害し、アッシュクリフ精神病院に
収容される。その現実を受け止めきれない
彼は、“自分は謎の失踪事件解決のために、
シャッターアイランドに訪れた連邦捜査官である”という妄想の世界を創り上げた。
謎のメモ「THE LAW OF 4 WHO IS 67?」の
意味は、「THE LAW OF 4=テディ、アンドリュー、レイチェル、ドロレスの4人の名前がアナグラムになっている」ということで、
「WHO IS 67?=病院に収容されている患者は全員で66人。しかし、もう一人隠された
67人目の患者(=テディ、すなわちアンドリュー本人)がいる」ということ。
主治医であるシーアン医師は、連邦捜査官
チャック・オールという役割を演じることで彼を常に監視。アンドリューが真実に向き合えるように、病院ぐるみでロールプレイ治療の実験を行なっていたということ。
1.フェリーでの船酔い
子供たちの死因が溺死であることから、
“水”に対して極度のトラウマを抱えていた
ことは想像に難くない。
2.銃の没収
病院に到着して銃を没収される時、チャック
は銃を取り出すのにやたら手間取る。
本当の正体は医師だから。
3.レイチェルの写真
4.職員への事情聴取
5.コーリー院長宅での会話
ロールプレイ治療でテディを救おうとする
チャック(シーアン医師)と、ロボトミー
手術しか方法はないと考えているナーリング医師との、意見の対立が見て取れる。
6.カーンズへの事情聴取
彼女が水を飲む瞬間、不思議なことにコップが消えているように見える。そんなことは
現実では起こり得ない訳で、つまりこの時点で描かれていることは現実ではない。
7.レイチェルの発見
8.ジョージ・ノイスとの会話
マッチが消えた後もなぜか部屋が明るいのは、このシーンもテディの妄想だから。
彼のトラウマである“水”の反対に位置する
“火”も、妄想の世界に入り込むスイッチに
なっている。
9.洞窟に潜んでいた謎の女性
謎の女性は、自分が本物のレイチェル・ソランドーだと名乗り、「この島では秘密裏に人体実験が行われている」と語る。
これもテディの妄想。
キャンプファイアーの“火”が妄想世界への
スイッチになったと考えられる。
10.タイトルに隠されたアナグラム
『Shutter Island』というタイトル自体、『Truths and Lies』のアナグラム。