じゃがりこ

シャッター アイランドのじゃがりこのネタバレレビュー・内容・結末

シャッター アイランド(2009年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の
制作資金の調達が難航したため、この映画が撮られたらしい。
オチが分かりそうで分からなかった。
細かい伏線がいくつもあって、もう一度
観たくなる。
結末は感動的。

主人公テディことエドワード・ダニエルズの本名は、アンドリュー・レディス。
エドワードとレイチェルという名前は、
自分自身と妻の名前のアナグラム。

本当の名前 Andrew Laeddis
(アンドリュー・レディス)
妄想の名前 Edward  Daniels
(エドワード・ダニエルズ)

本当の名前 Dolores Chanal
(ドロレス・チャナル)
妄想の名前 Rachel Solando
(レイチェル・ソランドー)

心身を病んでいたドロレスは3人の子供を溺死させてしまう。悲嘆にくれるアンドリューは妻を殺害し、アッシュクリフ精神病院に
収容される。その現実を受け止めきれない
彼は、“自分は謎の失踪事件解決のために、
シャッターアイランドに訪れた連邦捜査官である”という妄想の世界を創り上げた。

謎のメモ「THE LAW OF 4 WHO IS 67?」の
意味は、「THE LAW OF 4=テディ、アンドリュー、レイチェル、ドロレスの4人の名前がアナグラムになっている」ということで、
「WHO IS 67?=病院に収容されている患者は全員で66人。しかし、もう一人隠された
67人目の患者(=テディ、すなわちアンドリュー本人)がいる」ということ。

主治医であるシーアン医師は、連邦捜査官
チャック・オールという役割を演じることで彼を常に監視。アンドリューが真実に向き合えるように、病院ぐるみでロールプレイ治療の実験を行なっていたということ。

1.フェリーでの船酔い
子供たちの死因が溺死であることから、
“水”に対して極度のトラウマを抱えていた
ことは想像に難くない。

2.銃の没収
病院に到着して銃を没収される時、チャック
は銃を取り出すのにやたら手間取る。
本当の正体は医師だから。

3.レイチェルの写真

4.職員への事情聴取

5.コーリー院長宅での会話
ロールプレイ治療でテディを救おうとする
チャック(シーアン医師)と、ロボトミー
手術しか方法はないと考えているナーリング医師との、意見の対立が見て取れる。

6.カーンズへの事情聴取
彼女が水を飲む瞬間、不思議なことにコップが消えているように見える。そんなことは
現実では起こり得ない訳で、つまりこの時点で描かれていることは現実ではない。

7.レイチェルの発見

8.ジョージ・ノイスとの会話
マッチが消えた後もなぜか部屋が明るいのは、このシーンもテディの妄想だから。
彼のトラウマである“水”の反対に位置する
“火”も、妄想の世界に入り込むスイッチに
なっている。

9.洞窟に潜んでいた謎の女性
謎の女性は、自分が本物のレイチェル・ソランドーだと名乗り、「この島では秘密裏に人体実験が行われている」と語る。
これもテディの妄想。
キャンプファイアーの“火”が妄想世界への
スイッチになったと考えられる。

10.タイトルに隠されたアナグラム
『Shutter Island』というタイトル自体、『Truths and Lies』のアナグラム。