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暗黒街の弾痕のkojikojiのレビュー・感想・評価

暗黒街の弾痕(1937年製作の映画)
3.7
No.1662 監督はお馴染みのフリッツ・ラング。1937年の作品、フィルム・ノワールの古典映画です。

 公選弁護士事務所で働く恋人ジョー(シルヴィア・シドニー)の尽力で、短期で出所しトラック運転手の職に就いたエディ(ヘンリー・フォンダ)だったが、前科者のレッテルですぐに首になり、その後もなかなか職に就けない。そんな状況の中で、銀行強盗の冤罪で捕まってしまう。

 このストーリー展開、普通だったら、この後なんとか身の潔白を晴らし、最後はめでたしめでたしが相場なんですが、そうは行かないのがフリッツ・ラングなんでしょうか。
確かに珍しい展開です。
どこか後年の作品「ボニーとクライド」の原型を観せられてる気になりました。 

※追加
(後でわかったのですが、この映画はボニーとクライドを最初にモデルにした映画だそうですよ)

でも、今回はダメでした。
あのハズレなしの監督さんなんですが、1937年作で渡米2作目の作品で、まだまだ熟していなかったのか、ちょっと私には無理でした。

 あまりに展開が酷すぎて、普通だったらそんなことはしないと思うことを繰り返し、最後はとうとうですから。それは「あんまり」の終わり方だと思いました。
 当時の人達はこれに感情移入できたんでしょうね。不思議な気がします。

※もう一度追伸
(よくよく考えると、この映画が「ポニーとクライド」の原型だとすると、かなり価値が上がり、映画ファンなら観るべきかもしれません。あくまで映画ファンならですが。
それで評価も3.3から3.7に上げました。)
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