ボルト

パプリカのボルトのネタバレレビュー・内容・結末

パプリカ(2006年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

夢と現実が混じり合う辺りで少し混乱するかもしれないが、前半はミステリーとしてDCミニを盗んだ犯人は誰だろう、と推理しながら、後半は侵食してきた夢とその主と化した亡霊をどう対処するんだろう、とワクワクしながら観ると、夢に惑わされないかも。個人的主観だけども。
パプリカのセラピー患者を、粉川刑事一人に絞ったおかげで、話はシンプルにまとまって、ぐいぐい画に引き込まれた。色使いやカメラワークも唯一無二。
これが最後の作品なのがさびしい。

ちなみに絵コンテ集もあって、監督がどういう意味でそのシーン、表情を描いたのかというのが、監督の気持ちと共にでこまごま書かれている。
メタファーや無秩序の解説、原作者である筒井康隆への当時のインタビューなども載っているので、この作品の制作背景が知りたい人は今敏監督のブログと合わせて読むとより深く知れてオススメ。
あと没絵コンテもあって、そこの七変化パプリカが可愛いから見て欲しい。


余談
終わりには「夢見る子供たち」という映画作品が登場するが、これは今敏監督が次回に作りたいと言っていた、「夢みる機械たち」の前影だろう。
私達はこれから先、余程のことが無い限りはその絵コンテを見ることは叶わないし、増してや完成など望める訳がない。
今敏監督は、パプリカでは脅威としても描いた「夢」を、どうして機械たちに見せたかったんだろう?
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