だ

パプリカのだのネタバレレビュー・内容・結末

パプリカ(2006年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

パプリカ
・どこからが夢なのか
夢を見ながら夢と確認できないように、現実だと認識していながら実は夢だと言う場合
・「夢」とは
起きている時に見る「夢」は未来を示し、叶えたいと願う
寝ている時に見る「夢」は主に過去を示し、当人の記憶を辿り、フラッシュバックする。
→それぞれ「夢」と一概に言うが、起きている時と寝ている時の「夢」は何が違うのか。
願うこと、強く脳裏に無意識にでも焼き付いたものが可視化される(?)
・固定概念の怖さ
普段生活していく中で「固定概念」というものは恐ろしく「こうである」と勝手に錯覚してしまう
そういうものをこの作品は根底から覆してくる
例)映画のスクリーン内に入る
パプリカの行動 etc…
そうした子供ながらの童心、独特な感性がこの作品の良さなのでは
・夢を可視化
普段夢を見ていてそれを少なからず覚え、記憶しているからこそ地面がゆがみ、自分と同じ顔の人物が多数現れ、現実離れしている=夢である。と認識できるのは目に見えない形(立証不可能)なものであるのに対し、映像化するというそれも、観た観客はそれを共感できてしまうというなんとも不思議なもの
・夢と現実の区別
カット的に夢から覚めたと思っていたが現実世界にも日本人形が出てきており、これもまた夢であり、覚めてないのではないか。
しかし現実が侵食されてしまっているという。
そうすると夢と現実の区別がつかず、制御出来なくなるのではないか。(人間の認識力の問題)
・人からモノへ
作中では「人」がロボットや人形など様々な「モノ」に化けるがジブリの「平成狸合戦ぽんぽこ」を彷彿とさせる。
これは先の固定概念の怖さに準ずる。
・花言葉
パプリカはナス科の植物であり植物であるからには花が咲く。
花言葉:哀れみ、同情、君を忘れない

どれも映画を意識し、映画全体のテーマといえる。
故にタイトルを「パプリカ」とするならば合致する。
「夢」だけに焦点を当てるならば先の「君を忘れない」に繋がる。意識的に脳に残るからこそ夢に現れる。
無意識にでも「忘れない」からこそ「夢」として現れる。
パプリカとはそういう意味なのかもしれない。
だ

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