今監督の遺作であるこの作品。
一体何が起こっているか最初は掴むのに苦労したが、いざ世界観がつかめるとその独創性に感嘆する。
夢に侵入というアイデアを膨らまし、そこから風呂敷を広げていくように見える世界。
SFでもありサイコサスペンスでもありな物語。
手が体の中を浸食したり、映画の中には夢が投影など面白い構成。
意外なとこで冒頭の部分が後半に繋がっていたりと、意味のある冒頭場面だったというわけだ。
分からない部分は頭の中で補うわけだが、これぐらいの難解なほうが逆に印象に残る。
その加減を今監督は充分理解している。
知的な作風をぜひ楽しんでみてください。