この映画はなんなんだろう、、、
フランス在住のユダヤ人の少年と父。
そして売店のおじいさん。
その日常にふと紛れ込んだかのような感覚。
物語が作られているハズなのに、パリのどこかに存在しているんだろうなー、と思えてしまう。
この映画を作った人の感性がうらやましい。
出来事といっても、さほど残酷でもなく、衝撃的でもなく、奇想天外ではない。
地位と名声
成功と栄誉
そんなものとは無縁のいち売店の店主が、人生そのものを一番理解している。
サバイバルの方法
人を蹴落とし、己のみを最優先させる生き方
競争に勝つ方法
騙されなずに、騙す方法
人の抱える渇きよりも、社会のルールを優先させる生き方
人は知らず知らずのうちに、そんな生き方を教えられるともなく学び、いつしか自分に染み付いてしまった生き方で、生きてしまっているのかもしれない。
生き方は変わるものだし、変えられるものなのに、意外と気付かず、考えることさえしないみたいだ。
それが日常と化し、生活と化す。
自分の人生との付き合い方
そんな感覚・視点を、少年を通して観客に伝えようとしている。
そんな映画だった気がする。
あと、ユダヤ人やアラブ人、フランス人など、民族の歴史的な関係性を知らないと、イマイチ飲み込めないカットが存在してしまうのが、悔しいところではある。
あと、前半の手ブレがキツかった、、、