友二朗

ハリー・ポッターと謎のプリンスの友二朗のレビュー・感想・評価

4.5
なぜか初めて観た。余韻がやばい。

本当に感激した。大きな映画を観た。
最大の魅力はダンブルドア、そしてドラコ。いやドラコというよりは演じたトム・フェルトン。素晴らしい演技だった。今までのドラコからのギャップ、前作で父が捕まり、今作までの空白に対して想像を掻き立てるような、惹きつけられる演技だった。難しかったと思う。ダンブルドアのどんどん弱く、儚く見えてしまうような哀愁の表現もすさまじかったです。「年寄りの儂のほうが知恵はずっと多く価値はずっと少ない」素敵な台詞ですな。

音楽も良かった。使わないとこは全く使わない。使うシーンはどれも邪魔にならない自然かつ存在感のある音楽が多かった。

洞窟のシーンでの光や色彩は芸術としか言いようのない美しさがあった。好き。

CGが美麗になりキャラも皆大人になったからか映画自体上品な雰囲気があった。恋愛が色濃く描かれる作品でもあるし、中には幼稚に感じられる恋愛要素や台詞もあったけど周りの大人の台詞やシリアスさから意図的な幼稚さの表現って事が伝わって、前半は感情移入というより客観的な楽しみが強かった。後半の飲み続けんなんシーンとかラストとかは感情移入型。もはや2作観たって感じかも。前半後半のギャップがすごくて、でもだからこそ思い切り心揺さぶられた。大人がいい仕事をした。

最後のベラトリックスやりたい放題シーンは本当に感激した。その、完成されたものを砕いてく感じ。作者の勇気とこの作品に対する愛すら感じた。

あと、細かいけど好きなポイントはハリー達が魔法を使う時、杖を使わなかったり呪文を唱えなかったりするようになったこと。たぶん省略できるくらい成長したって事やと思うし、杖+呪文が揃った時、その魔法が重く見える。これ良いと思う。

これも細かいけど、幸運の薬について。シリーズ的に今までやとこれは伏線に使われたと思う。なんか成功して実は飲んでました的な。じゃなくて今回は飲む事をちゃんと明かしてちゃんと成功する。正直面白味はないけど個人的には逆に新鮮で好き。

あと更に細かいけど、ハリーが目を閉じる間にジニーが本を隠すシーン、カメラがずっとハリーの横顔で固定されているのにすごいセンスを感じた。本の行方を謎にしたのもいいし、固定したまま急にキスに持ってく事で恋愛要素とシリアス要素の溝を上手く繋いで曖昧にする大きい意味を持つシーンの1つになったと思う。

ここまでこんなに固い事書いたんにこれだけは言わせてくれ。
ルーナかちくそ可愛い。笑あのキャラやばいわ。なんでライオンかぶっとるん。可愛いすぎる。

あと冒頭お決まりの3人再会シーン、毎回バリエーションあるのいいね。大喜利みたい。闇の魔術に対する防衛術の先生も例によってちゃんと変わるし。「僕選ばれし者だもん」バシッのシーンはいるかは分からんけど個人的にはめっちゃ好き。

ここまで好きなポイント
ここから引っかかったポイント

正直この作品、あんま引っかかるとこない。けどまぁ言うとしたらチョウのその後が分からんのと、終盤のドラコ、キャビネットのやつ妙に説明口調やった。視聴者に対して感が感じられてしまった。

あと正直、ハリーが薬飲んでハグリットのとこ行ってスラグホーンから情報聞き出そうのするあのシーン一連、なんか急に話下手やったと思う。興味深いものがなかった。動物の死骸も話に何回も出てくる蜘蛛やし、別の新しい種類でも良かった。スラグホーンとのやりとりとか、なんか時間稼ぎに感じました。

というか、スラグホーンよ。こいつ、んー1番嫌いなキャラかも。薄い。なんか言動に価値ないってゆうか、ドローレスとかはキャラ立っとったけど、スラグホーンは印象に残らん。てかさ、こいつめっちゃ生徒贔屓するけどそれに対して誰も突っ込まん事が心残りでした。

まぁけどどれも小さい事やし
面白かったからおけ。

なんかめっちゃ書いたな。
ここまで読んだ人すごいわ。笑
友二朗

友二朗