TODAY

ドゥ・ザ・ライト・シングのTODAYのレビュー・感想・評価

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)
4.6
"Do the right thing" を観た。ありし日のアメリカにおける黒人街の日常を描いた作品。ハッキリと白人として階級付けられた存在(Power)として登場するのはポリスのみで、他はメインの黒人やアジア人、イタリア系アメリカ人。それぞれの人種の価値観の差や優先順位の違いが明確にラディカルに描かれており、屁理屈が混線して道理が脱線していく様を肌感覚で追体験できる。しかもそれぞれの人種で世代間での共感覚も違い、理屈でも屁理屈一辺倒でもなく一筋縄でいかない差別問題の根深さを感じることができる。主題歌であるFIGHT THE POWERが強引にねじ伏せられ(正に権力へ押さえつけられ)暴力と言う表現でしか闘争を経た解決を得られないと言う若さゆえの判断も、タイミングを考えればある種聡明にも感じた。何度でも鑑賞して何度でも感じたい、そんな作品。
TODAY

TODAY