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母なる証明のーのネタバレレビュー・内容・結末

母なる証明(2009年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ウォンビン除隊後初の映画で、監督は「グエルム(2006)」が日本でも大ヒットしたポン・ジュノ(Bong Joon-Ho)

親離れ出来ない知能障害を持つ青年と子離れ出来ない過保護な母。貧しいながらも二人は仲良く小さな田舎町に暮らしているのだが、事件が起きて青年は少女殺人の容疑をかけられてしまう。息子の無実を証明するために奮闘する母親が、どんどん理性を失っていく様子が丁寧に描かれている。ストーリーテリングとサスペンスのつくりかたが非常に上手く、母子の行方に目が離せない。

個人的にはとても好きな映画だったが、最後のオチはやや無理やりな気がした。終盤いくつもここできっていいだろう、と思える場面があったが、ポン・ジュノは最後の最後まで伏線回収を徹底している。しかし最後に一人でバスに乗り込むところに疑問が残る。あの母親なら息子を置いて旅行へはいかないのでは?

別容疑で警察に追われていたダウン症の青年が最終的に汚名を着せられるのだが、冤罪と分かってその青年に会いに行く母とその青年のガラス越しでのやりとりに鳥肌がたった。
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