ごまよ

地獄の黙示録のごまよのネタバレレビュー・内容・結末

地獄の黙示録(1979年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

まずは、オリジナル版(79)から。
カーツ大佐に会うまでの前半部分、戦争の描写が凄まじい。ちょっと良い感じの音響で観たけど、迫力が凄い。死ぬまでに1回でいいから映画館で観たいと思った。
後半は、哲学的側面が強いように感じた。前半、カーツ大佐に関する軍の文書を受け、「彼は何がきっかけで、何の目的で、何を思って、いま何をしているのか」と思いながら観ていた。それが後半で明らかになるかと思ったが、完全には解せなかった。その辺りが加筆されているであろう、特別完全版とファイナルカット版も観て、考えてみたいと思う。
現時点では、カーツ大佐は聡明かつ感受性豊かだったが故に、あろうことか戦場において“正義と悪”について考えすぎてしまい、“軍人としての最適解”と“人としての倫理”の狭間で精神がイカれてしまったのかなと思っている。そして、そのどちらにも振り切れずにいたのかなと。故に、自分を盲信する(自身で理性的判断をしない)ものを集めていたり、時として残虐なことをしている一方で、聖書を読み、詩的なことを呟いていたのかな。そんな、戦地において傷付き葛藤しているカーツを、優秀な軍人“カーツ大佐”として殺してあげたのかなぁと。ラスト、カーツのもとに集っていた人は何を思ってウィラード大尉に従うように武器を下ろしたんだろう。わからんな〜。面白かった。
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