地獄の黙示録のネタバレレビュー・内容・結末

「地獄の黙示録」に投稿されたネタバレ・内容・結末

[自分の心の奥に入っていく]
 
 前半は痛快な戦争映画のようで、あのロバート・デュバルのキルゴア中佐のワーグナーもナパーム弾でジャングルを焼き尽くすのも爽快だけれど凄まじい。しかしそれは、アメリカ軍の戦争の混沌を描いたものと思う。

 後半は幻想的でもある。最初は分かりにくいだけだったが、繰り返し観て、混沌としたその世界に引き込まれていった。

 台風でセットが全部飛ばされたり、借金して、自殺さえ考えたというフランシス・フォード・コッポラがすべてを注ぎ込んだ作品。マーチン・シーンのあのテンションも実際に酒に酔っており、本当に怪我し映像をそのまま使ったとか。マーロン・ブロンドも一番の問題児だったと。この映画自体が混沌したベトナム戦争だったということらしい。
 
 ラスト、混沌とはしているが、マーロン・ブロンドのカーツ大佐は、自分を殺しに来たマーチン・シーンのウィラード大尉を受け入れて、死を選んだようにも思える。

 奥に行く程狂気の世界になっていくが、川を遡るということは、自分の心の奥に入っていく過程であるとも言えるだろう。(2015.8.17) 
 
The horror, The horror !

コッポラ監督が既成の原作(闇の奥)、ベトナム戦争、既成の音楽で原初の神話(オデッセイ、オイディプス王)と怪優マーロン・ブランドーに挑み発狂・玉砕してしまう映画。

傑作でも名作でもなく伝説として語り継がれるべき良い意味でまとまりが無い作品。

ナパームで目を焼き尽くされ、混乱の内にあの牛のように首を切り落とされた感覚になってしまう「現代の黙示録」といえますね。
午前十時の映画祭にて。

ペンタゴン・ペーパーズを観て、ベトナム戦争での外側のことを知った。
では内側はどうだったのかと気になったところにまさかの劇場でかの有名なベトナム戦争を舞台にした映画を上映しているじゃないか!ということで鑑賞。

とにかく唖然とした。みんな狂っている。狂っているというのは、1つの種類ではなく色んな方向のベクトルに分けられるのだと初めて感じた。
そのうち、狂っているというのは何を基準にすれば良いのかも分からなくなってきた。
光があれば闇があるとよく聞くが、ではこの映画の中の光は一体誰がどこに持っているものなのだろう?

カーツ大佐のhorrorとは、戦争のことなのか?戦争によって狂っていく人々のことなのか?それとも自分自身の変化なのか?作ってしまった王国に対してなのか?それともまた別か?
浅はかな知識しかないため答えには辿り着かなかったが、この映画は間違いなく私の胸に沈み込むだろうから、月日が経ち、あるとき答えが浮かんでくるのではと思っている。
ベトナム戦争のお話よねー、と思って観に行ったら、イヤ、時代背景はそれだけど、そこじゃない…!ってお話でした。
出てくる米兵、どれもこれも頭おかしいヒトばっかりで、え?コレは戦場ゆえにハイになってるの?どうなの?と悩み続け。
つか、戦場でサーフィンするために部下を無駄死にさせる頭おかしい上官とかどんだけ?って思ったら、ロバート・デュバルだったのね…。おじいちゃんになってからの演技しか記憶にないから!
ひたすらに川を下るシーンは、ジャングル・クルーズ感満載で、ちょっと笑ってしまったのは申し訳ないなぁ。
ローレンス・フィッシュバーンの若かれし頃の映像を目にした記憶がなかったので、うわー!と思いつつ、マーティン・シーンがどんなシーンでもひたすらに静かで感情のない目だったことが印象的でした。
地獄巡り。地獄のカリブの海賊。そして、会社あるあるに置き換えられるシーンが多々。かなり親近感を持って鑑賞できておもしろかったです。ストーリーの持って行き方、好きです。

そもそも何のためにやってるのかとか、一旦横に置いておいての視野狭窄、没入による熱狂と興奮。日常的狂気。ハイになりすぎて発狂する人がでる。
ハードな日々でも、たまの宴会で結構満たされる。兵站大事。
無礼講面白リーダーたまにいる。

全体として組織がダメ方向にいくと、一部分にカリスマリーダーが出現し、独自の変態理論・粛清恐怖政治で変態チームを密かに維持。信者結束。

カリスマリーダーに「お前は戦士でない、ご用聞きだ」と自己啓発攻撃をしかけてこられて、新たな地獄にはまりそうになる。(あるある)そっちも地獄、こっちも地獄、帰還しても地獄。

地獄においては、川以外を見ないという処世術を取り入れ、発狂している人に巻き込まれそうになったら、「ここは戦場、この世は地獄」とかわしていきたいです。

午前10時の映画祭
時間長いけど、映像から伝わる不気味さ、この先どうなるんだろという怖さに、惹きつけられた。

ワルキューレの騎行が流れるシーンはカッコ良い。

そして。出てくる奴らはみんな狂ってる。
戦場でサーフィン、子犬隠してただけの人を撃ち殺す、、。戦争に毒されるって改めて恐ろしい。
観ました。

まさに地獄。狂気。気がつくとニヤついている自分に恐怖する。そして、凄まじく大きい。大き過ぎて消化が出来ない。
三池崇史最新作。

不穏な画や音楽の塊。
茹でたエビが不気味すぎる。

正義もクソもないような無茶苦茶な戦場で、正気を保とうとしてあんなぶっ飛んでんだろうけど、側から見たら完全に常軌を逸してる。みんな歪なバランスを無理してとってるけど、サーフィンおじさんは限界突破している。その対極にいるのがカーツ。

ワーグナー爆音ヘリコプター掃討ナパーム一掃作戦は狂気の極みで感動した。

基本カオス。

終盤は眠いのも相まってよくわかんねかった。そんで最後の最後で寝た。この爆音オール無理。正気の沙汰じゃない。特に2001年宇宙の旅。
本当に本当にすごかった。どうやったらこんなふうに撮れるんだろう。こんなものを作れるんだろう。見えるもの聞こえるもの全部がすごい。 不気味さ、美しさ、音楽、善悪、正気、狂気、日常生活、戦争、爆撃、殺人、道化、軍人、カリスマ、混沌全部。



安吾も言うように、戦争は遊び。

『お前は殺し屋か?』
『軍人です』
『どちらでもない。使いはしりの小僧だ』



苦悩して苦悩してでも軍人として死にたかった殺されたかったのかもしれないけど、軍人は、戦場では軍人でなくなる。

『 愛する家族や道義をもち、感情をもたない訓練された兵士だけが、戦争に片をつける』

『彼の頭は正常だ。魂がいかれている』

ふだん映画見てても台詞なんて覚えてないけど、全部が強烈だった。
なんというか“つなぎ”のような台詞が一つもないと思った。
完全版も見たい…!
色々狂気がつまりつまった映画だった。
直接的な残虐シーンはないのに心を抉られる。

戦争が良いとか悪いとか以前に、生きるものの生死をどう考えるか。
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