あやしいかげ

チーム★アメリカ/ワールドポリスのあやしいかげのレビュー・感想・評価

3.7
マイケル・ベイのど派手な映画をバカにするために、人形劇でハリウッド映画を作ってみたら、結果的にマイケル・ベイを笑えないくらいカネがかかったという愚作。
悪ふざけというのは全力でやってこそ、という覚悟が伝わってくる。
数秒しか描写されない街の景色なども実に細やかに作られており、イッツアスモールワールドに比べ何ら遜色のない精巧なバザーや港町が惜しげもなく破壊される。
ストーリー・ギャグも、サウスパークに劣らぬ切れ味で、映画史(人形劇史)に残る濡れ場もある。
カネがかかったという割にキャスト表のほとんどがトレイ・パーカーで占められているところも面白い。

が、映画版サウスパークでも感じたのだが、冗長。
全編途切れなくギャグ満載というわけではなく、要るのか要らないのか分からない中途半端な会話シーンがムダに多く、ムダに長い。
瞬間風速は強いのに、いたずらに映画らしい体裁を守ったため全体としては凡作に堕している勿体ない作品。
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