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美しき青春の一のレビュー・感想・評価

美しき青春(1936年製作の映画)
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1930年代フランス版『リアリティ・バイツ』か。そこここに散りばめられたジョークとユーモアからはずいぶんかけ離れた起きる事態の深刻さ(恋人の自殺(本当にヒドいやり口)・望まぬ妊娠)に驚かされるが、非常に細やかなカット割りと同じように、登場人物の感情の切り変わりも早い。それが逆にモヤるといえばモヤるし、教授のおっさん×助手の若い娘の色恋を匂わせる着地には抵抗感があるものの、忙しなくて楽しい映画。原っぱに仰向けに寝転がる主観ショット(他にも何ヵ所か主観ショットが使われていた)からのキスシーンとかキュートでよかった。ショットでいえば真正面からのバストアップも不思議な印象。それと、これは仄めかされるに過ぎないが主人公の同居人はレズビアンなのでは。

2022/3/16
ウー・ヤオドン『ハイウェイで泳ぐ』
メリッサ・リー『夢の中で』『愛についての実話』
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