王冠と霜月いつか

ザ・シューター/極大射程の王冠と霜月いつかのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・シューター/極大射程(2007年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

『陰謀は全て闇に葬り去られる、ジャック・ルビーもオズワルドも…』

ネトフリでドラマ化されているらしく、その紹介動画が興味を引いたので検索していると此方の映画がヒットし、
イコライザーの監督≧個人的にハマらない主演俳優マーク・ウォールバーグ
となり鑑賞に至りました(笑)観たのは吹き替え版で、字幕版に切り替えようかと思ったのですが、マークの吹き替えは木下浩之氏が担当されていて、彼の癖の強い台詞回しが嫌いではないのでそのまま完走しました。マークも最初は小柄だし、元超一流のスナイパーという設定は説得力がないかな?と思い、誰ならベストキャストだろう?などと考えながら観続けていると、期待してハマらなかった、シャマランのハプニングとラブリーボーンが浮かんでは消え(笑)している内に、珍しく困り顔をし続けるマイケル・ペーニャの好演とローナ・ミトラの顔面に助けられ、マッチョ過ぎずワイルド過ぎない彼が丁度良いなとも思いました。彼の主演映画でおすすめあったらコメント下さい。

喪失と再生、戦闘アクション、銃&兵器系、バディ物、政府の陰謀、利権を貪る黒幕の存在等と如何にもなテーマをたっぷり盛り込んで描かれた良作。恋愛要素は少ないものの、それは劇終了後のお楽しみという事で。彼女を拘束中にあの男に植え付けられたトラウマから救ってあげて欲しいですね。

他に映画化はされていない様ですが、スティーブン・ハンター原作の、ボブ・リー・スワガー三部作の1つ。都合よく消耗品として利用される筈だった男が黒幕らを一掃するラストシーンはカタルシスを得て良いと思います。現実はそんな上手い事にはならないのでしょうが。

レオンでは、ロングキルはショートキルに比べて簡単、素人向きみたいな説明シーンがありましたが、個人的には反対派で、長距離狙撃の方がより難易度は高いと思います。

過去に酷い裏切り行為に会っていても、「愛国心」を擽られて行動してしまう主人公。とどのつまり、自分の身は自分で守るしかない。イコライザーでもそうでしたけれど、その為には独りで戦い抜ける「強さ」に繋がる知能と体力と技術が必要と言うことでしょうね。でないと、闇に葬り去られてしまいますから。

ダニー・グローヴァーは悪役がハマる役者さんですね。