ふーみん

さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌のふーみんのネタバレレビュー・内容・結末

4.7

このレビューはネタバレを含みます

「ちびまる子ちゃん」の世界を「わたしの好きな歌」に仮託して作者自らセルフカバーしたような、超越的な作品やなあ。音楽を起点に絵とアニメーションでもって創作の自由さを実践している。
「家に嫁ぐ」ことを戦場に送られる軍馬に擬えてラディカルに指し示しており、昭和は終わった!みたいな当時の時代の勢いを感じる。その一方で、まる子の主張した"愛する人の代替不可能性"は、一面的な価値観や考え方で他人をカテゴライズしがちな現代にこそ響くものがある。共に過ごした思い出や折り合えなさなんかも含めた総体を愛するのでなければ"愛する"ことにはならんでしょう。
それにしても、いっぱい笑ったし泣いたなあ。嗚咽を洩らすご老人や見終えてご満悦の子供もおり、映画館で観られて良かったよ。
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