ゆみモン

わが恋せし乙女のゆみモンのネタバレレビュー・内容・結末

わが恋せし乙女(1946年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

1976年公開。
木下恵介監督作品。
最初のタイトル映像に、「昭和21年9月完成」とあった。終戦からたった1年でここまでの映画を完成させたことに驚かされる。

ある農村の牧場で仲睦まじく育てられた兄の甚吾と妹の美子。しかし美子は捨て子であり、いつしか甚吾は美子に妹以上の想いを寄せるようになっていた。が、彼が戦争から帰って来たとき、彼女には既に相思相愛の相手がいた……。 母も望んでいた兄妹結婚だったが、兄血の繋がらない妹の幸せを願い、自分の想いを打ち明けることなく身を引く。
伸びやかで屈託なく美しい妹に対して、兄の凛々しさ優しさが切ない。

兄にとっては悲しいラブストーリーだが、音楽や歌がふんだんに流れ、牧場の風景もおおらかで、終戦後の開放感のようなものが伝わって来る。