スギノイチ

オデッサ・ファイルのスギノイチのレビュー・感想・評価

オデッサ・ファイル(1974年製作の映画)
3.0
恋人を顧みずにどんどん悪を追及していく記者、という構図から主人公の超個人的な怨念による戦いにシフトしていったのが新鮮。
劇中では「オデッサ」の黒幕に実在の戦争犯罪人エドゥアルト・ロシュマンを登場させている。
主人公の動機を知ったロシュマンが「なんだ、ユダヤではないのか…」と脱力するシーンが印象的だ。
後悔とも安堵とも失望ともつかぬ、言葉にし難い、何重にも歪んだ虐殺者の心境が現れたシーンだと思う。
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