だるま

禁じられた遊びのだるまのレビュー・感想・評価

禁じられた遊び(1952年製作の映画)
3.6
バイトの店長の子どもは3歳で幼稚園の年少さん。
初めての遠足にワクワクしているらしい。
どこに行くのか聞いてみると、幼稚園から100メートル圏内の公園なのだそう笑笑。

でもこれが小さな子どもの世界だ。


虫、花、村の人や近くの野原。
こういう世界の視野や活動域は小さな子どもらしい。

しかし、普通じゃありえない世界がこの小さな子どもの世界に入り込んでいる。

「戦争」である。

それが如実に描かれている。

そして僕がこの映画を観ているときに二つ自分の幼少期を思い出した。
一つ目はアリを指で潰して、「動かなくなる=死ぬ」ということ。そしてちょうど同じ時期にひいおばあちゃんがおばあちゃんの家で動かなくなっているのをみて、これはアリと同様に「死んだから」と思ったこと。
(だから、蝋人形やマネキンは怖いものとして写るのかもしれない)

アリもひいおばあちゃんも死んだのであったが、幼き自分からしたらそれは同じものに見えたこと。そして大小の差や虫や人間であっても同じことでもあること。(ただそこに情があるかないかで感じ方は変わると思う)


あとは二つ目のおばあちゃん家に行った時にいとこと遊んでいたら父親兄弟の若い頃の写真を沢山見つけ、それを破きに破いたこと。
(多分親の若い姿が親と重ならない。別ではあるが同じというその考え自体が気持ち悪かったことと、親の若い姿が何故だか恥ずかしくみえたから、だとは思う)

子どもは自分の感情を言葉でストレートで表現できない傍らで想像力は豊かで多感だ。そのため大人では理解しがたい行動を取る。これを否定してはいけないし、分かった上で社会に生きる人間として導くのが大人、親の役目なんだと思えた。

何故かこの映画を観て以上のようなことを感じ取った。
だるま

だるま