42car

禁じられた遊びの42carのネタバレレビュー・内容・結末

禁じられた遊び(1952年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

1940年、パリから疎開中だった5歳の女の子ポーレットは、ナチスによる空襲により両親と仔犬を亡くしてしまう。仔犬の亡骸を抱えながら彷徨っているとミシェルという少年に出会う。身寄りのないポーレットはミシェルの家で暮らすことになった。

子供の目を通した戦争、生と死を扱った本作。観終わって『火垂るの墓』を思い出しました。たぶん、少なからず影響を受けたんじゃないでしょうか。
仔犬のお墓を作った二人は仔犬が一人ぼっちでは寂しいだろうと、モグラのお墓も作ったことで、二人の禁じられた遊びが始まります。始めは手作りだった十字架も段々と綺麗なものや豪華なものを盗ってくるように。遂には本物の墓標にまで手を出してしまいます。もちろん許されざる事ですが、戦争に翻弄される彼らの姿はさながら無言の非戦論かのようで胸に迫るものがありました。全編を通じて流れるナルシソ・イエペスのギターソロがその気持ちをより一層強いものにさせます。

齢100歳のフクロウはその眼に何を思っていたのか。心に刻まれる映画でした。
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