さよならこあゆちゃん

エコールのさよならこあゆちゃんのレビュー・感想・評価

エコール(2004年製作の映画)
3.8
少女の脚、揺れるリボン、白い蝶の標本、羽化。
噂にたがわぬうつくしさだけど全編通してずーっと説明できない謎の不穏さに包まれてる。

平たく言うと少女たちの奇妙な寄宿舎と卒業の話?なのかな。

画面にはマイルドなところしか映ってないのにはっきりくっきり(おそらく少女性や純真との)別れと喪失を嗅ぎ取り続けてしまう体験、苦しすぎかつ耽美すぎ。しぬかとおもった。
原題innocence。いやしぬ……ロリコン心不全(?)これちょっと、嫌悪と陶酔が肉薄しすぎていて万人にはおすすめできない……かも。

ルシールアザリロヴィック監督は台詞もBGMもなく水音や濃い緑を写し続けて窒息させてくるの大得意っぽいなと思ってるんですけど(エヴォリューションはそれでリタイアした人)エコールでのそれはなんというかめちゃくちゃ効果的でひいひいなってしまった。窒息。