何が一番怖いって、少女しか出てこないこの映画を観ている男の自分をふと客観視してしまった時。
これに勝る怖さはまぁ無いね。
あとこの映画。監督が女性ってことで、「この変態め（´-`）」って一蹴できないところに難がある。
いや、難があるじゃなくて、功を奏したっていうんかな。
この映画の言いたかったことは、ラストの結末でわかるようになっているのかもしれない。
つまり、サスペンスっぽく描いたけど、ここ(ラスト)に至るまでのストーリーでしかないんだよ。
ってこと。
原題は「innocence」で意味は無垢。
リボンが紫から遠い子ほど無垢。それだけに外の世界に憧れる。
知りたがる。
しかし、歳をとればとるほどにその無垢な心に惹かれるのかもしれないね。汚れていく自分に嫌悪を抱いたりもする。
でも、ラストは異常に力強い噴水の演出なんよな。
いざ大人の世界に踏み入れると喜びに満ち溢れているというかなんというか。その前の不安も全て吹き飛んでる。
あの先生は親を表してるのかもしれん。
「私たちのことなんてすぐに忘れるわ。」
ってすごい親のセリフっぽいし。
親離れの話っていう見方もできなくはない。
いや、やっぱりそれよりはもうちょい普遍的なテーマかな。
男の自分としては共感できたのはこの辺までかな。
女性が観るとまた全然違うのかもしれん。
考察しながら観るのが楽しい映画なのは間違いない。
