あれくす

2001年宇宙の旅のあれくすのネタバレレビュー・内容・結末

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

<科学>の知識を持った小説家アーサー・C・クラークと、元カメラマンでもあり写実の鬼才スタンリー・キューブリックが<空想>を映像化した<空想科学>。
二人の団結と衝突で、月に到着する前に映画として身近にさせてくれた。

前例のない非現実をNASAやIBMの科学協力から、緻密で大掛かりなセットにして具現化し、コンピューターが普及する以前に暴走するAIまで登場させる。壮大な時空間を単純明快な話に仕上げなかった事で、観る者の創造性を持続させたのだと思う。この映像だけで子供の頃に魅了され、大人になっても酔い痴れてしまう。

S・キューブリック監督は公開後となるアポロ11号から見た地球が、青と緑と雲で覆われていた事実を知り、本作で表現できていなかったと激しく悔しがった※娘談 と知りました。そんな時代だったのかとあらためて思いました。

パンフレットの冒頭に「もし、この映画が一度で観客に理解されたら、我々の意図は失敗したことになる アーサー・C・クラーク」…とあります。なので「わからなかった」が正解で良かったと安心ましたし、楽しい多くの映画やアニメにイマジネーションを与えたと思っています。