SEIJISAN

ワイルド・ブラック/少年の黒い馬のSEIJISANのレビュー・感想・評価

3.0
子供の頃に観ましたが、とても感動したのを覚えていました。いい年齢になってから改めて観直してみると、やはり原作が児童文学というだけあって子供の頃に感じた感動は薄まってしまいました。ただ、本作は前半と後半でガラリと作風が変わっているのが大きな特徴で、前半の部分はいい年齢になった今でも感動的でした。前半はセリフがほとんどなくて、海上で乗船していた船が沈没。流れ着いた無人島で少年と黒い馬の交流が美しい映像だけで作られている幻想的な作風。本当に奇跡的と呼んでもいいほど美しい映像ばかりで構成されています。とても良かった...。後半は結構ムチャな展開を力技で押し通す展開。少年が黒い馬の馬主になり、また騎手になり、アメリカでNo.1とNo.2の競走馬とのレースが描かれています。「いくら何でもそんなムチャな...」という思いばかりが駆け巡りました。あと、少年と黒い馬が遭遇した海難事故でお父さんが亡くなられたのですが、少年と妻が大して悲しんでいない(少年は馬と離れ離れになりそうな時の方が嘆き悲しんでいた)のが、男親の自分としては少し寂しかったり...。もう少し悲しめよ...。
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