このレビューはネタバレを含みます
素直に軽く観れば、面白かったし良かったけど……
……けど、「主人公」という「主人公」がいないから、家族のメンバーのどの目線で観ればいいのか迷子になることが何回かあった。「Kids are all right」って題名なのだから子ども目線で観ればいいのかと思いきや、それぞれのママの視点もあって、家族の話なのかと思いきやポールの職場関係?とか出てくるし、焦点が定まらなかった……
あと いくつか納得できないポイントもあって、ふ~~ん?といった感じで終わってしまった。広く浅く描いちゃった感が残念だったかも。
(例えば…息子君の悪いお友達は必要だったの?娘ちゃんがキスした男の子はどうなったの?あのあと庭どうなったんだ?…とか)
ゲイカップルの家庭と精子提供者が別に上手くやっていく必要なんてないけど、ポールが結果的に「侵入者」扱いになってしまって、しかもその存在に惑わされたけど家族の絆を取り戻しましたよ、ってありきたりなところに物語が回収されてしまったのも、、あッそうですか~ってなる。どんな形であれ家族は強い、ってメッセージなら伝わったけど、結局は家族愛か~~…と。最後に謝罪に来たポールを(作品として)粗雑に扱ってまで伝えたいことがそれ?ってなる。
そして、ゲイカップルでも「男性性」と「女性性」の概念は根深く存在するんだなぁ……
あ、「お母さんがウザい」的な発言をした娘ちゃんに対して「それが母親の仕事だからね。それに反抗するのが娘の役割だよ」的なことをポールが言うシーンは好きでした