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パトリオットのmaoのレビュー・感想・評価

パトリオット(2000年製作の映画)
4.5
かつて戦において英雄と呼ばれていた男は、最愛の妻を亡くしたあと、子どもたちとひそやかに暮らしていた。
アメリカ独立戦争の開戦にも反対していた彼だったが、大切なもののために立ち上がり、民兵を率いて戦場に舞い戻ることとなる。


ネトフリでたまたま見かけて、このタイトル絶対見覚えある。絶対観たことある。と思って軽率に観てしまったのが運の尽き。何回泣かせるんだよどころか監督も撮りながら泣いているのでは、、と思うほどぼろっぼろに泣いた。

思った通り、高校の世界史の先生が授業で観させてくれた映画だった。「構え!筒!」って男子が廊下で真似してたなあ。


家族への愛ひとつで走り出したはずが、たくさんの人々を率いて、鼓舞して、愛国者(パトリオット)にならざるを得なかったベンジャミン。その葛藤がせつない。スーザンとのシーンは声をあげて泣いてしまった。

(スーザン役のスカイちゃん、なんと21歳の若さで持病の発作により亡くなってしまったそう、、)

鬼神のような激しい戦いぶりと、子どもや義妹に見せる愛情深さ、不器用さのギャップがとんでもないところ、好き。


向かい合ってピシッと並んで順番に銃をぶっぱなし合ってから揉み合うという戦争の仕方はほんとうに意味不明だけれど、当時はああいうものだったらしい。なんでよ。人を人とも思わぬめちゃくちゃなやり方。楽器演奏して行進してる場合でもないし。

「この戦争で得たものと失ったものをはかってみた」とベンジャミンは言ったけど、はかりしれないよね。

アメリカだけでなくその他の国も、この日本も、たくさんの血と涙の上に今があるのだから、生を享受する以上、少しずつでも歴史に触れるべきなのかもしれないな。

ネトフリでの配信は今月末で終了してしまうそうなので、観られてほんとうによかった。
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