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ニライカナイからの手紙のnenecoのネタバレレビュー・内容・結末

ニライカナイからの手紙(2005年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

記録。

『たった一つの夢。』

胸が苦しくなりました。
だけど、優しい気持ちにもなりました。
要は、泣きました、、。笑

正直、始まってすぐにどんな話なのか分かってしまいました。
それでも、やっぱり見入った。
何故なら、蒼井優が「風希」だったから。
何言ってんのコイツ?と思われるかも知れません。
でも時々映画を観ていて、物語の人物としてではなく役者が何かしてる風にしか見えない時ってありませんか?(謎の問いかけ)
この作品では、蒼井優ではなくて、「風希」が映っている。
蒼井優はいるんだけど、「風希」しかいないのです。
要は、蒼井優の演技が自然過ぎて、まるでドキュメンタリーを観ているかのような感覚になったのです。
だから、蒼井優が演じる「風希」ではなく、ただ一人の「風希」という女性にしか見えなかった。
そこが観終えた後思う、女優・蒼井優の凄さなのだと思う。

優しい嘘って、相手を想っていても、やっぱり自分のわがままな気持ちもあって、知った時は空しかったり悲しかったり、腹が立ったり色んな感情がわくと思う。
だから観ていて、どんな気持ちで観続けたら良いのか分からなくて、風希と一緒に泣いた。
けれど、おっかあの「せめて風希の中では」という言葉に、もう涙涙でした。

真実をああいう形で知ることになったのは、想像していなかったので、もう涙腺崩壊 + 空虚な気持ちになりました。
でも、それでも風希が前を向いて笑っていることは、自分のたった一つの夢に向かって頑張っていることは、きっとおっかあからの、ニライカナイからの手紙があったからだと私は思いました。

私だったら、立ち直れないかも知れない。
けれど、風希はおっかあと一緒に生きて大人になったから、強く前を生きる女性になれたのだと思った。

ずっと、風希もお母さんと話したいだろうなぁと思っていたので、ラストの風希からお母さんへ手紙を出すシーンが凄く良かったです。
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