「女の子はちょっと悪い男に惹かれる」の最たる例。タイトル通り明日射殺されるかもしれないという状況で警察から逃げ続ける2人(とそれに巻き込まれる3人)の話。
2人の関係は恋人と呼ぶには違和感のある曖昧な関係。ただ、逃げ続けるという同じ目的を共有しているからという理由だけでは成り立たない深い繋がりがあるように見えた。双方向的な愛情が存在し結合することで恋愛が成り立つのだとしたら「俺たちに明日はない」とのお互いの前提が双方向的なそれを独立したものにさせているのだろう。こういう曖昧な感情の機微が大味なストーリーの中に際立つのがアメリカン・ニューシネマの醍醐味だと思う。