コバヤン

栄光のランナー 1936ベルリンのコバヤンのレビュー・感想・評価

4.0
1936年ナチス独裁政権下(第二次世界大戦1939〜)で開催されたベルリンオリンピックで史上初の4冠を達成したアメリカ人陸上競技選手ジェシー・オーエンスの半生を描く。
 貧しい家庭に生まれながら、陸上選手として才能を持ったジェシー・オーエンスは、オハイオ州立大学でコーチのラリー・スナイダーと出会い、オリンピックを目指して日々練習に励む。
 しかし、アメリカ国内では、ナチスに反対し、ベルリンオリンピックをボイコットする機運が高まっていた。そして黒人であるオーエンスにとって、ナチスによる人種差別政策は、当然容認できるものではなかった。

師弟モノ映画として、スポーツ映画として、オリピック映画として、反ナチス映画としても見ごたえあり。

主人公の葛藤だけでなく、群像劇的な側面もあり、それぞれの立場での戦いをテンポよく描く。歴史的背景を全く知らなくてもかなりわかりやすかった。

スポーツ映画としての説得力はもちろん、オリンピックの歴史を感じさせる絵作りも圧倒的。
何よりも感動したのは、後半のある長回しワンカット。
スポーツマンの興奮、オリンピックの緊張感、政治、ナチスとその異様な有様。この映画の全てが詰まった1シーンに鳥肌が立った。

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今、今作も上映中のTOHOシネマズ シャンテてかかってる3作品。
・ニュースの真相
・トランボ
・栄光のランナー
どれも「政治」がテーマにあり、いい作品でした。
シャンテサイコー。
コバヤン

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