やーすけ

忍者秘帖 梟の城のやーすけのレビュー・感想・評価

忍者秘帖 梟の城(1963年製作の映画)
3.0
伊賀忍者の葛籠(大友柳太郎)を主人公に、太閤秀吉暗殺をめぐる伊賀・甲賀忍者の攻防を描く。闇夜で展開する忍者同士の戦いが本作の見どころ。今見るとモタモタした感じもあるがそれはご愛嬌。それよりセットの美しさ、ロケの開放的なカメラワークは気合いが入っていて印象に残る。筋は非常にわかりやすく、子供の時分に見ていたら夢中になったかもしれないーー。
さて、大友柳太郎の演技はいつも通りまずい。だけど何本も映画を見てると、彼のような演技なのか地なのかよくわからない、素っ頓狂な台詞回しが案外気にならない。むしろ味と思えてくるのは不思議だ。同じ様な役者で、それを持ち味としたのは笠智衆だった。だからNHKの「新・東京物語」(1982年)で、大友がかつて笠の演じた周吉役に選ばれたというのも頷ける。いつか見てみたい。
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