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二重誘拐のIdeonのレビュー・感想・評価

二重誘拐(2004年製作の映画)
3.0
 会社経営者として成功し、2人の子供も立派に成長したヘイズ夫妻。平穏な生活を送っていたが、ある日、夫のウェインが誘拐される。犯人はヘイズの会社を解雇された男、山小屋の依頼者にウェインを引き渡すのが役目だと言う。犯人から言われるままに山中を彷徨うウェイン、身代金を要求された妻は金を用意して引渡し場所に向かうが…というお話。
 二重誘拐というサスペンス調の邦題が付いているが、原題は清算。だから、全くスリリングでなくても当たり前なのだ。浮気して長い間妻を泣かせてきたウェインが、誘拐事件の被害者になったことで、これまでの人生を深く反省するという物語なのである。犯人の要求通りに身代金を渡したが、人質は生きて帰って来なかったという単純な事件を、微妙にタイムラグを持たせて描くことで、観客にミスリードさせサスペンス映画として成立させているのだが、何のどんでん返しもない当たり前の展開でつまらない。しかし、それでも何とか見ていられるのは、主演の3人の巧みな演技のおかげである。
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