海大

吸血鬼の海大のレビュー・感想・評価

吸血鬼(1932年製作の映画)
4.3
めちゃくちゃ傑作だった。
序盤から傑作の匂いがプンプンする。
青年が見る先には大鎌を持った男が鐘を鳴らす背姿。宿にはヤバい顔の爺さん。

部屋で寝ていると謎の男が入ってくる。その男と青年のカットバックの素晴らしさが素晴らしい。
青年のギョロ目具合が最高。そしてカメラ目線で近寄ってくる男をワークしながらとらえるカットが気持ち悪くて最高。

その後の影を使ったシーンも上手すぎる。
全くボロも違和感もない。
子どもの頃に絵本を読んだときみたいな、没入感、作り込まれた幻想的な世界観。

青年が薄れ始めて棺桶に入ってあったあたりからの怒涛のシーンはずっと目が離せなかった。
棺桶の小窓からの青年目線の一連シーンは自分が棺桶に入れられている様な感覚になり怖かった。
青年のギョロ目も素晴らしかった。

その後の窓に何度も映る人の顔、誰が何をしたのか義足兵と医者は倒れる。
で、Ende、じゃないんすよ。まだ色々気になる事だらけだよ!とストーリーの終わり方にまんまとやられました。

薬の瓶のドクロマークには笑ってしまったけど、全体的にめっちゃおもしろかったです。
海大

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