吸血鬼の作品情報・感想・評価

「吸血鬼」に投稿された感想・評価

あかね

あかねの感想・評価

3.9
久々ドライヤー🙆‍♀️🌸
これは楽しかった!!!
いままで割とドライヤー作品に
はまれず涙したから泣....

ドライヤーでは代表作であり
かなり歴史的な
巨匠達が影響され、
吸血鬼映画としてはまだまだ
初期な有名どこ作品。

雰囲気にオク満点!!!
こうゆうのだいすっき!!
なんかわざとカメラにガーゼ
あてながら撮影してモヤを作り
より恐怖映像にしたとか...
洒落てる!!ガーゼ洒落てる!
逆に素敵すぎてその手法により
まじであの世だがこの世だが
わからん世界観が最強に怖かった。

なんか呪いをかけられてるような
今私なにやってるの?
お前はもう既に死んでいるの感覚が
すごい映画だった。

ストーリーは、ざっくり
とある村に立ち寄った青年が
その街の吸血鬼伝説?みたいなのを知り...
ありがとうドライヤー!ガーゼのシーン夢見てるみたいだったな。医者の死に方が意外やった。
セリフの記憶がなくて、サイレントを観た印象になってる。横移動で影を映していくところ好き。後半の、粉と湖のモンタージュも強い、というか粉を出してる歯車がよい。
屋敷への容易な侵入とコミュニケーション成立してない感は(順番は逆だけど)『田舎司祭の手記』を想起させる。なによりみんな病んでる感。

しかし、多くの人が指摘している「棺桶からの主観ショット」を全く覚えていない…おれがぼんやりしてただけだろうか…
映画史に詳しいわけではないが、1931年といったらもう基本的なストーリーテリングの文法は確立しているはず。だというのにこのよくわからなさ、この感情移入の拒み方はなんだ。だいたい、主人公アランが最初からあの姉妹のいる家に何かの都合でやっかいになり、そこで事件が起きるという脚本にすることだってできたはずである。それがまずホテルからはじまり、夜そこに謎の男があらわれ、翌朝影に導かれて彷徨ううちにたどり着いたら例の男がちょうど殺害される、、という、こちらの理解を拒むようなつくりになっているきがする。
あとはさんざん言われているだろうが、序盤にチラッと出てきた棺が実は自分の入るものだったという展開は怖すぎるし、小麦に埋もれて窒息って考えうる限り最悪に近い死に方だよ。
ところで、欧風建築の無機質な白い壁ってやっぱり映画にはえるというか、それ自体がスクリーンみたいなものということなんですね。
縦横無尽に画面を跋扈する影たちに翻弄される生者たち。棺の中から眺める手の動き、回転する歯車と霧の中を漂う舟、窓ガラスいっぱいの顔面など、見応えはかなりある。ラストシーンも人ひとりをわざわざ粉まみれにして撮ってるんだなあと思うと感慨深い。一般的な吸血鬼映画のイメージからかけ離れた演出とモヤッとしたストーリーに戸惑いまくった。結局攻略本に全部書いてあるではないか。
光の使い方、撮影方法が怖くて美しい。

途中、棺桶に閉じ込められて、棺桶の中の死者からの視点で映る風景とかゾクゾクする。

吸血鬼というタイトルだけど、実際は吸血鬼なるものはハッキリと出なくて、どちらかと言うと呪われた存在という扱い。
ぴよ

ぴよの感想・評価

-
よくわからないけど、ドライヤーの映画は「表現」ではなく「再現」なのではないか。あるいは「映画」というテクノロジーによる「神秘の視覚化」。構成はほぼサイレントと同じ。
オザキ

オザキの感想・評価

3.9
映画全体としてはあんまりなんだけど、いくつか目を見張るようなカットがある。初期、と言っていいかは微妙な年代の作品だが、若々しさを感じた。

クロスカットが多用されている。
ryosuke

ryosukeの感想・評価

3.8
ドライヤー初のトーキー作品ということだが、言葉数は相当少ないし、定期的に差し込まれるインタータイトルが説明の大部分を担っており、ほぼサイレント映画だなという印象。
中々見えてこないストーリーと、人物の動きも含めて異様にノロいテンポに焦れる時間もあるのだが、端正かつ厳粛な画面構成、カメラワーク、カット割りは観客に息を呑んで画面を見つめることを強制するような静かな迫力に満ちており、くるくると自在に動き回るカメラは見事に捻れた空間を紡ぎ出してみせる。薄靄がかかったような野外の撮影も白昼夢のようであり、呼吸がしづらいような緊張感、特異な空気を持った唯一無二の作品であった。
冒頭、鎌を持った人物の死神を思わせる姿が不穏な印象を与える。影だけで人物の存在を示すシーンも多く、村に本当に生者がいるのか訝しんでしまうような独特の空気がある。ベンチに座っている男の影が独立して動き、男に遅れて座り込むショットに目を見張る。続いて、長い長い横移動撮影の中で大勢の影のダンスを捉えるショットも印象深い。
ジビレ・シュミッツ演じる被害者の女の、ヴァンパイアの欲望が芽生えた瞬間の邪悪な笑顔が忘れ難い。ゆっくりとカメラの側に振り向こうとする動きも怖い!
既に仕留められてしまった運転手と共に走ってくる馬車なんてのも素敵なイメージだ。
自分の死体が納められた棺を見てしまうというシチュエーションはベルイマン「野いちご」よりもこちらが先だったんだな。死体の主観ショットで棺が閉められていくのが恐ろしい。生きたまま埋葬されるというのは根源的な恐怖を呼び起こすイメージだよな。
唐突に訪れる裁き(見ている時思い至らなかったがグリフィスの「小麦の買占め」なんだな)と、クロスカッティングで接続される主人公サイドの描写だが、ボートを包む深い霧と粉のイメージが類似しており、こちらも死後の世界のような趣すらある。果たして生者の世界などあったのだろうか。とにかく、禍々しい接写により運命の歯車は動き出してしまったのだから、白い粉は規則正しいテンポで降り積もっていくしかない。
ドライヤーのヴァンパイア映画。トップカットから水バックで歩いて来るアラン(ニコラ・ド・ガンズピエール男爵 芸名ジュリアン・ウェスト)、天使のシルエットの看板、屋内からの窓ごしに覗くアランのフレームショット、大鎌を背負う男のシルエット、強度が高いショットが続く。撮影はルドルフ・マテ。ドライヤーは何といってもアップが素晴らしい。「裁かれるジャンヌ」のアップだ。本作はローアングルが多いが天井まで入れたアングルが特徴的だ。棺桶に入ったアラン、移動する棺桶からの見た目、空バックのローアングルは伝説的なショットである。伊丹十三が「お葬式」で引用している。
壁の影や水面に映る人物像が独自に動きだすのが面白い。声だけが響くのも不気味だ。長回しで人物が頻繁に出入りするのも面白い。
棺桶で眠る生霊に鉄棒でトドメを刺す、骸骨になるというのは定番通りだ。ラスト、呪いによって小麦粉の生き埋めになる医者(ジビレ・シュミッツ)と旅立つアランとジゼル(レナ・マンデル)がカットバックされる。医者が生き埋めになるのはグリフィスの「イントレランス」を想起させる。歯車の怖さがドライヤーらしい。本作はセリフが極端に少なくサイレント映画のようである。
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